与論島検診 2017.05.14

5月14日に当職、看護師、検査員兼副操縦士の3名で与論島の術後の患者さんの様子を見に行ってきました。

出発は朝の9時過ぎ。滑走路34より計器飛行方式の出発方式である NANSYU ONE DEPARTURE からの VECTOR TO TGE (中種 VOR/DME)で出発です。

Photo Kagoshima Airport

鹿児島空港

種子島上空を通過後、一路奄美空港へ。

奄美大島

AMAI ISLAND

一時間半かからないくらいで到着しました。

奄美空港

AMAMI Airport

奄美空港では 20 分ほどで給油と小休止を終え、今度は有視界飛行で目的地の与論島へ向かいます。

奄美空港から与論島へは40分ほどですが、離陸後10分ほどで雲の量が増えてきました。離陸後に到着の JAC 機との兼ね合いから高度を3500ft以下に指定を受けていましたが、ほどなく解除されたので、そのまま沖永良部上空で5500ftまで上昇して雲の上へ。
有視界飛行では、継続して地上の物標が視認出来ないといけませんが、計器航法では30分ないし110kmの短い方の距離間は、雲と十分間隔をあけていれば、視認できなくても飛行できます。

但し、着陸はこのままでは出来ません。先を見越して、空域を管制している那覇コントロールに、計器方式での到着をお願いするかもしれないとの一報を入れておきました。

幸いなことに、沖永良部島を越えたところで雲はなくなり、快晴。那覇コントロールにレーダー監視の要請のキャンセルと周波数離脱の許可をお願いし、与論リモート(空港管制)に接近の通知と着陸情報の要請を行いました。

丁度エアラインの離着陸もない時間帯で、そのままスムースに滑走路侵入、12時前の到着となりました。

与論空港接近

Approach to Yoron Airport

与論空港

YORON AIRPORT

与論島ではニシムタさんでレンタカーをかり、昼食あと、予定を少し過ぎた1時20分ごろに予定地の徳洲会病院で無事患者さんとお会いでき、術後の経過の確認を行うことができました。

院長先生、事務長さんをはじめ、スタッフさんには、快く場所の提供を頂き、また、丁寧なご対応、ありがとうございました。

14時に与論島を離陸、計器飛行方式にて一路鹿児島空港へ。

桜島

Sakurajima Island

大隅半島

OHSUMI

MARIX TWO DEPARTURE -> ERABU TRANSITION でしたが、途中から那覇コントロールより KAGOSHIMA VORTAC (吉野にあるラジオ誘導施設)までレーダー誘導するとの申し入れを頂き、一直線に帰ることができました。

16時前に無事、格納庫に到着。

事前から丁度与論島上空に前線がかかることが分かっていたのですが、低層悪天予想図では乱気流の予報もなく、気流が悪ければ奄美大島に引き返すつもりで、奄美大島からは計器飛行方式を中止して有視界飛行方式で飛行しました。

幸い、気流も安定しており、雲も奄美大島から沖永良部島までしかなく、眠気を誘うくらいの快適な飛行となりました。

毎回の離島業務時には、自家用操縦士資格を取得してもらった田原検査員が副操縦士として同行します。
免許取得時担当教官兼機体慣熟担当教官からは、離着陸も任せられるとのお墨付きは頂いていたのですが、どうも人にものを任せるのが苦手な私ですから、なかなか任せる決心がつきません。今回は、初めてきちんと副操縦士業務を一任してみました。たまには(ごくたまにはですが)まかせてみるもので、無線も安心して任せられる程に熟達し、成長を実感して満足な行程となりました。当機の GARMIN G1000 計器装置は、なかなかの高機能とそれゆえの熟達度の難しさで評判ですが、使わせないと慣れないんですよね。承知ながらも、自分でやった方が早いんです。反省すべき点ではあります。

(撮影は安全に考慮の上、操縦していないものが撮影しています)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。